チラシ裏日記上等!!新館

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2015年9月読書寮まとめ

9月の読書寮まとめ。先月は小説が読めた。屍者の帝国は映画が公開される前に読んでおきたかったので読めてよかった。

2015年9月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1496ページ
ナイス数:29ナイス

屍者の帝国屍者の帝国感想
映画が公開される前に読了。おもしろかった。 ワトソン、ヘルシング、M、アレクセイ。いろいろな作品の登場人物や歴史上の人物が登場するのでその手のものがわかる人はにやりとする。前半は新型屍者を巡る冒険編。後半は魂とは屍者とは何かの回答編。前半は冒険活劇といった具合で読んでいるとぐいぐい引き込まれるが、後半はちょっとおいていかれがち。全体的に伊藤計劃だが、後半は円城塔の地が出ているような気がする。でも虐殺器官やハーモニーで描かれていたような、人間を機械的に扱うあたりは共通なので読了感は似ている。とてもよかった。
読了日:9月30日 著者:伊藤計劃,円城塔
メタルギア ソリッド サブスタンス (1) シャドー・モセス (角川文庫)メタルギア ソリッド サブスタンス (1) シャドー・モセス (角川文庫)感想
ゲームはやってなかったがきっとゲームをやっていればもっと楽しめただろうと思わせる小説。 読み手がいてその読み手にソリッド・スネークの物語が送られてくるストーリーで、読者は読み手とソリッド・スネークの物語を読んでいくことになる。合間に読み手のストーリーが重なり読み手の背景も交えて進んでいくので、シャド−・モセスの事件の真相を知っていく読者の物語としても読めるのでおもしろい。 物語上ではソリッド・スネークの存在は送られてくるテキスト上にしか存在しない。その不安定さが新しいMGS小説だと感じさせてくれる。
読了日:9月18日 著者:野島一人
それをお金で買いますか (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)それをお金で買いますか (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
お金と倫理観の話。幼稚園のバスの迎えに遅れたら罰金を科すという風に制度を変えたら、むしろ罰金を科す前よりもバスの迎えに遅れる人が増えたという逸話が印象的だった。市場の性質を取り入れることにより倫理観がゆがんでしまう。何でも買えるというのは考え物だ。 とはいえ市場主義がダメで道徳的じゃないといけないというわけじゃないと思う。複雑な事情があるのにそれをお金で解決しようとするとおかしくなるのではないだろうか。細かく分割すればお金で解決した方が良いこともあるだろう。今までと違った考え方ができておもしろかった。
読了日:9月15日 著者:マイケル・サンデル
空が分裂する (新潮文庫nex)空が分裂する (新潮文庫nex)感想
前半はイラストと詩が書かれていておもしろかった。 「14才の化学進化説」が好きで、その中にある「感情は名前をつけたら俗物になるんよ」が三回続いて一つ目は文中にあり、二つ目は独立していて、三つ目は時間を空けてある手法が気になった。 巻末の作者の創作論も興味深い。作品を作る能力と完成させる能力は違う。創作する人は特別でも何でもない。
読了日:9月10日 著者:最果タヒ

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