チラシ裏日記上等!!新館

Webアプリケーションエンジニアの雑記帳。映画とかアニメとかの記事も書きます。

「この世界の片隅に」を見てきました

この世界の片隅に」を見てきました。何というか凄くずんとくる映画で、面白かったとも感動したともいいづらく、ただ良かった凄かったという感想を抱きました。ただ一つ言えることは映画館で見て本当に良かったなということ。映画館でしか得られない体験をしたと思います。

konosekai.jp

描かれる戦争の怖さ

舞台は戦時下の呉なので、もうあぁって感じでした。平和な日常が送られていくなか、海に見える軍艦や、物資が配給制になってきたりと生活の端々に戦争の影がちらついてだんだんとその影が大きくなっていくのが何とも怖さを感じました。

軍艦のなかに空母がいないことを発見したり、青葉に乗っていた同郷の知人に出会ったり、配給の物資がどんどん減っていたりと戦況が悪くなっていく様子が現れ始め、ついに決定的な呉空襲が始まり、そこから先はもう地獄でした。

戦闘機の空中戦や砲弾の破片が町に降り注ぐ場面、軍艦からの対空砲撃で三式弾が炸裂する様。戦闘機のエンジン音がうなりを上げる様子など、とにかく音に翻弄されて状況に圧倒されていくのが感じられました。このあたりは本当に映画館でみたからこそだなという感じでした。急に平和だった町が爆音に包まれてあたりが一変していくのは恐怖でした。

その後何度も空襲が続いて感覚が麻痺していくなか、身近な人が怪我をしたり亡くなったりし、自身も負傷していくのだが、それでも空襲が止んでくれるわけでもなく何度も防空壕に避難しなければならないという状況。見ているだけでかなり辛い気持ちがしました。そのあと広島での原爆や玉音放送。今まで必死に耐えていたのにそのかいもなく世界が崩壊していく感覚。何ともいえない虚しさを感じました。

しばらくこういった戦争末期を扱う作品を見てこなかったからか、だいぶ見ていてどんよりとした気分になりました。特に何度も空襲にあって生気がなくなっていく場面は何とも言えません。

それでも生活していくという強さ

そんなだんだん地獄の様相を呈していく状態にありながら、主人公のすず達があの手この手で工夫して生活していくところが救いでした。物資が少なくなっていくなか、草を摘んで材料にしたりご飯の炊き方を工夫したりして、あの手この手で献立を考えていくところに力強さを感じました。世界がこんな状態であってもご飯は食べるし洗濯もする。戦時下での生活をここまで頑張って描いているのはあんまり見たことがないような気がします。

まとめ

しばらくぶりにずんとくる映画を見た気がします。こういう映画はそうなんども見れるものじゃないなと。映画館で見て本当に良かったと思います。円盤のほうも買いたいと思います。

また、こういう映画ってあんまり売れない気がするので、今回のクラウドファンディングで資金を募るってのは本当に有効な手のように思えました。何だかんだで普通のお金(?)が動くのは娯楽大作なので、そうでない映画はクラウドファンディングで小口でいろいろな人から応援してもらい、作品として世の中に出してもらえるとこれから先映画やアニメ業界はいろいろな作品を生み出せるんじゃないかなと思ったりしました。

おまけ 艦これ提督から見る「この世界の片隅に

なんだかんだで艦これの提督やってると遠くに見える軍艦が気になります。大和は大写しででましたし、飛鷹と隼鷹もいるっぽかった。利根や青葉もいたし、炎上してたのは葛城で傾斜してたのは天城でしょうか。提督をやっているとそういう所にも目が行くのである意味楽しめました。

戦闘機もコルセアを追撃する零戦っぽいのが見れたり、三式弾が空中で炸裂する姿も映像になるとなるほどこういう物かと納得しました。B-29が低空飛行で爆撃していたというのは話には聞いたことがありましたがこういう感じなのかと。制空権がとれないとここまで無慈悲なんだなと怖さも感じたりしました。

どうでもいい話ですが、戦争は怖いと思いながら軍艦や戦闘機に惹かれるこの気持ちってどうなんでしょうね。物語の悲惨さも感じつつ兵器に興味も向いてしまう。別物だと思いつつ同ナノかなーと悶々としております。