個人的な初夏の風物詩となっているふらいんぐうぃっちの新刊が発売されたので読んだ。今回の巻もあいかわらずのほのぼの系コメディで大変楽しめた。
ここ最近の傾向として別の世界の住人とのやりとりが多かったり、真琴だけでなく茜中心の話が多くなったりとちょっと変化を加えてきているのだけど、大筋ほのぼのコメディなので読んでいて癒やされる。年1回しか新刊が出ないのでもっと出てほしいと思ったこともあったけど、いまやこの年1回だからこそいいんだなと思ったりする。急いで変な作品になるより1年に1回良いモノが得られればいいなじゃないか。そして永遠に続いてほしい。
今回はあんずの初仕事回があったのだけど、あんずも主要キャラとしてだいぶ露出が増えていてちょっとうれしい。結構あんずが登場する話が好きな物が多いので。
何となく今回のあんず回は、筆者のフェチが絵から感じられるのが良かった。去年の感想を見たらそこでもフェチを感じるって書いていた。
肉感というか丸みがだいぶ魅力的な作家になられたなぁと、新刊が出る度に思ってる。とくにあんずは前回の猫耳も良かった。これからのあんずの活躍に期待してる。
茜の話は前巻に続いてサバト関係。茜の自由人でめちゃくちゃなところがいかんなく発揮されていた。とぼけた顔でしれっと凄いことやる。茜はもうそんなキャラなので毎回驚かされてる。ネタバレになるからあまり書かないけど、世界の法則を変える的なことをしれっとやっていた。できそうだからやってみた、そしてできた。茜は最初からいるキャラなのにどんどんパワーアップしているのでおもしろい。
何となくバトル漫画感もすこし最近出てきて次巻がどうなるのか楽しみ。多分大サバト次の巻でやるでしょう。去年も似たようなこといってたけど来年こそやるんではなかろうか。
この巻の最後の85話で、お寺で怪異に遭遇する話があるのだけど実際にそのお寺に行っている人の記事があって読んでみたら作者の石塚千尋先生作の幽霊画が奉納されていたとか。気軽にいけるほど近くはないけど、ちょっと行ってみたくなった。
この話で急に応挙が出てきて驚いたけど青森に応挙の幽霊画があるというのを題材にしていておもしろい。ふらいんぐうぃっちのいいところは青森のそういうネタを知れること。青森に行きたくなった。
今年もふらいんぐうぃっちをとても堪能できた。来年の6月も楽しみにしてる。