転職して一年が経った。前職とは違う環境で働き、違う言語で仕事をし、違う人たちに揉まれていった。
環境の変化でだいぶ参ることもあったけど、とりあえず一年やり通した。まだまだ自分はダメダメだと思わされたり、人間関係的にひどく消耗したりとかなり激動の1年だったと思う。そんな1年間を何となく振り返ってみる。
2月 転職して環境が変わって戸惑っていた時期
2月は転職してきていろいろなモノが変わって月だった。前職とは違いえらく活発でエネルギーのある会社で働くことにかなり戸惑っていたと思う。
使う言語もJavaScript中心だったのがRubyに変わってRailsを使うようになったり。jQueryごりごりのすでにあるアプリケーションを改善してよくしていくという現場で、一から作ってそれを自分で保守していた前職とは全く違う考え方をしなくてはいけないことにも戸惑った。
とにかく今あるアプリケーションのコードをみて、おそるおそる修正していたのでえらく疲れた覚えがある。
ちょうど人が増えてきている時期に入社したので、会社的にも混乱の時期だったのか全体的にあたふたとしていた。
3月〜5月 第一の挫折 コードレビュー怖い状態
Gitの使い方を覚えたり、GitHubの使い方を覚えたり、Railsのことも少しずつわかるようになって小さい修正のプルリクを出すようになっていろいろな人のレビューをうけた。前職ではレビューの文化があまりなかったので一つ一つのコメントに対して極端に反応してしまいここでもまたかなり消耗してしまっていた。
Ruby的じゃないRails的じゃないというレビューが一番堪えて、そのRuby的・Rails的というのが全くわからず。とにかくレビューでアドバイスを受けたところをできるだけ忠実に直していった。このとき特に具体的にどうすればいいか書いていないレビューや、個人の好みと書いてありながらぜんぜん好みの問題じゃなかったレビューなんかが来たときは正直参った。具体的にどうすればいいか聞きに行けば良かったと今にして思うが、あのときは環境の変化でも参っていたこともあり人に聞きに行くことのハードルが高かったように思える。
6月〜7月 チームでの開発
6月ぐらいからチームでの開発が推進されチームに配属された。それまでとは違い一つの機能を複数人で開発したりするので協力体制がちゃんと作られて開発としては割と安心感がもてた。ただ数値目標追うという体制になったのでGoogleAnalyticsやDBのデータから値を取り出すというやはり今まであまりやったことのないことに戸惑った。
追っていく数値もどうやって追っていったらいいかわからなかったとめいろいろと苦心した覚えがある。大変なのは自分が今やっている機能が数値に直結するかどうかいかんせん自信が持てず。結局数値にインパクトを与えられない機能に時間をかけていたりといろいろチームとしても迷っていた時期だと思う。
ただこの期間で得られたこととしては、チームとして一つの目標に向かっていくという働き方とGoogleAnalyticsなどの数値をだすツールへの親しみ、スクラムのようにスプリントごとにやる施策を決めていくリズム感などがあり、迷いながらもいろいろ学ぶことも多かった。
8月〜10月 第二の挫折 コミュニケーションの失敗
8月頃にまたチームが変わり、今度は既存のアプリケーションを整地していく試みが行われた。
この期間でアプリケーションにJavaScriptのフレームワークを導入して見通しをよくする試みをしていくことになった。ここで自分は大きな失敗をしてしまい大きく挫折をしてしまった。
今にして思えばコミュニケーションの失敗が大きかったと思う。チームとして自分に求められていることをうまく飲み込むことができず、開発を進めていく上でもミーティングとかもほとんど行わずお互い各自の仕事をし、気づくといろいろとかみ合わなくなっていることに気づき始めた。
やっていることもフレームワークの適用という難しいことをやっていたため、自分の書くコードはひどいモノとなっており、レビューもしづらいものになっていたと思う。そうなるとコードレビューも自然と厳しいモノとなり、言い方がキツいのもあって自分はかなりダメージを受けてしまった。あと仕事中の会話などで、おそらく自分に対して非難の言葉を言っているわけではないと思われる言葉をまともに受け、かなり精神的に疲弊してしまった。
最後までお互いの考えの違いや、最終的にどうしていくかがうまくかみ合わず、結局それほど成果を自分は出すことができなかった。
フレームワーク導入を見送り整地に努めていれば、コミュニケーションをもっと密にとっていればと、今でも後悔している。
この時期は本当に周りの人に助けられた時期だった。何度となく1on1をやり、Slackの個人チャンネルで相談をし、考え方を変えるため本を読んだ。あの手この手で現状を凌ごうとしていたと思う。この時期はかなり守りに入らざるおえなかった。
ちょうどそのとき読んでいたのがこの本。
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
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ブッダの教えは精神的にかなり参っているときはかなり役に立つ。これからさき
10月〜1月 回復期 今までの成果が結果として突きつけられた時期
10月になりまた新しいチームに配属された。このころから回復し始めた。
新しいチームではまず計測のためのコードを埋め込む仕事をしていた。ここでだいぶGoogleAnalyticsとかDBとかで値をとることを学べた。やはりデータをとる仕組みがないとちゃんと数値は追えないなと改めて思った。
データを元に仮説を立て施策を実装し、その結果をGoogleAnalyticsとかDBで見る。このサイクルがだいぶ決まってきた。なんとなくデータを意識できるようになってきたと思う。
この時期評価の面談もあって、今までの結果が現実となって提示されたので一時的にかなり動揺した。まぁ今振り返ってみてもなんの成果も出せていなかったので妥当だと思う。成果主義は厳しい。
この時期は余裕が出始めたこともありRailsでアプリを作り始めたり、社内ツールを作り始めたりといろいろやっていた。だいぶRailsにも慣れてようやく仕事ができるようになってきた感覚がある。
この頃作っていたモノは以下。
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nasulogは社内向けのポエムサービスで、本当はpplogをcloneして社内サーバに配置できればいいと思っていたけど、リポジトリが非公開になっていたので自分で作った。意外と社内で流行ってくれて一緒に開発してくれる人も増えて個人的にかなりうれしい。そういうこともあり1月ぐらいにはだいぶ精神的に回復してきた。
まとめ
ざーっと振り返ってみた。個人的にかなり前半がクズで年末から年始にかけて成長できてきたんじゃないかと思ったりする。
GitHubの履歴を振り返ってみるとわかりやすい。
前半がかなりクズで、後半活動的なのがわかる。草が生えているからといってちゃんとコミットしてるとは限らないけど、これは続けていきたい。
ベンチャー企業に転職してかなり苦しいことは多かった。去年は自分が今まで積み上げてきたものがいかに無価値であったことかを思い知った年で、精神的支柱が粉々に砕けた年だった。今年はこの柱を再建する年にしていきたい。今年も折れることはかなりあると思うけど、なんとか立て直していきたい。